「製造業ってなんで女性が少ないの?」
「女性少なくても働きやすい職場はどう見分けたらいい?」
「女性が多い製造業の職場ってあるの?」
製造業といえば、男性の職場というイメージが強い方も多いのではないでしょうか?
男性が多いからこそ、女性は働きにくいんじゃないかという漠然としたイメージを持たれている方も多いと思います。
ただ、実は製造業の中でも、女性の多い業種/少ない業種もありますし、女性の働きやすさに力を入れている企業も多いです。
そこで今回は、製造業に女性が少ない理由と働きやすい職場の見分け方について解説していきます。
女性が製造業で働く際に、失敗しないための確認事項が詰まっていますのでぜひ最後までご覧ください。
製造業は本当に女性が少ない?実際の女性比率を確認

「製造業って女性が少ないイメージあるけど、実際はどうなの?」と特に未経験の方であれば、疑問に思っている人も多いはずです。
確かに製造業の女性比率は他業界より低い水準にありまずが、業種によっては女性が多く活躍している職場も存在します。製造業を一括りにせず業種別の特徴を理解しておきましょう。
女性比率に関するポイントは以下のとおりです。それぞれ詳しく解説していきます。
- 製造業の女性比率は21.2%で全産業平均と比べて低い傾向がある
- 製造業の中でも女性が多い業種(繊維・食品など)
- 製造業の中でも女性が少ない業種(鉄鋼・自動車など)
ポイント①:製造業の女性比率は21.2%で全産業平均と比べて低い傾向がある

まずは実際の製造業の比率についてですが、製造業の女性労働者比率は2022年時点で29.9%。全産業平均の45.0%を大きく下回っています。
(参考:2023年版 ものづくり白書|厚生労働省)
製造業における女性就業者数は、20年間で91万人減少しており、割合も2002年33.5%から2022年時点で29.9%と減少傾向にあります。
ただ、この数値は製造業全体での数値であるので、応募前には、全体の印象だけで判断せず、業種別・職場別の実態まで確認することが大切です。
ポイント②:製造業の中でも女性が多い業種は繊維・食品など

製造業の中でも女性が多い業種としては、繊維系・食品系職種が挙げられます。
経済産業省の商工業実態基本調査によると、女性比率の多い製造業は以下のとおりです。
- 衣服・その他の繊維製品製造業:女性従業者比率73.6%
- 食料品製造業:女性従業者比率61.1%
- なめし革・同製品・毛皮製造業:女性従業者比率52.3%
- 電気機械器具製造業:女性従業者比率51.1%
(参考:商工業実態基本調査|経済産業省)
これらの業種は、手先の器用さ・品質への細かい目線が求められる作業が多い点が共通しています。
食品・繊維の工場では女性スタッフが中心となっているケースも多く、職場環境も女性向けに整備されていることも多いです。
ポイント③:製造業の中でも女性が少ない業種は鉄鋼・自動車など

製造業の中で女性比率が特に低いのは鉄鋼・自動車・機械などの重工業系業種です。
経済産業省の商工業実態基本調査によると、女性比率が低い業種として以下が挙げられています。
- 鉄鋼業:女性従業者比率18.6%
- 石油製品・石炭製品製造業:女性従業者比率17.8%
(参考:商工業実態基本調査|経済産業省)
これらの業種は設備規模が大きく、体力的な作業・夜勤が多いイメージから女性の応募が集まりにくい傾向があります。
ただし近年は機械化が進み、女性でも活躍できる工程が増えてきているため、業種ではなく具体的な仕事内容を確認することが大切です。
製造業で女性が少ない理由

「製造業で働きたいけど、なんで女性が少ないのか気になる。女性には難しいのかな。」と心配になっている方も多いと思います。
女性には難しいから女性が少ないのかな、と特に未経験で転職を考えている方には不安ですよね。
製造業で女性が少ない理由としては2つあります。結論から言うと以下の2点。それぞれ詳しく解説していきます。
- 体力仕事・夜勤・危険作業のイメージが強いから
- 理工系人材の女性比率が低く、技術職の入口が細いから
理由①:体力仕事・夜勤・危険作業のイメージが強いから

製造業・工場で女性が少ない最大の理由は、「きつい・汚い・危険」という3Kイメージの根強さにあります。
実地調査によると、製造業の事業者から「いわゆる3Kの印象を払拭するため、まずは施設・設備整備から取り組んでいる」という声が多く聞かれました。
(参考:公益社団法人中小企業研究センター|中小製造業の採用活動に関する調査研究)
このイメージは特に若年女性に強く、実際の職場環境が改善されているにもかかわらず、応募段階で選択肢から外してしまうケースが多いのが現状です。
実態としては、機械の自動化・省力化が進み、重量物を持たなくてよい工程・清潔なクリーンルーム作業なども増えています。
夜勤が不安な場合は、昼間だけの交代制・夜勤免除の職場を選ぶことで対応できるでしょう。
昔のイメージと比較すると、製造業は女性でも働きやすい職場環境になっていると言えます。
理由②:理工系人材の女性比率が低さ

2つ目の理由は、理工系学部への女性進学率の低さです。
技術職・エンジニア職では理工系の学歴が採用条件になるケースが多く、女子学生がそもそも少ない理工系分野からの供給自体が限られています。
一方で、製造ライン(生産工程)への入職は学歴不問・未経験歓迎のケースも多く、技術職以外にも幅広い職種があるのが実情です。
| 職種 | 求められる背景 | 女性の活躍状況 |
|---|---|---|
| 生産工程・検査 | 未経験歓迎・学歴不問が多い | 積極的に募集している工場多数 |
| 品質管理・QC | 理系不問、実務経験重視 | 女性活躍が進んでいる |
| エンジニア・技術職 | 理工系学歴が多い | 採用数は少ないが増加傾向 |
製造業への転職を考える女性は、技術職にこだわらず検査・品質管理など幅広い職種を視野に入れることで選択肢が広がります。
製造業でも女性が働きやすい職場選びで見るべきポイント

「女性が少ない製造業で、自分でも働けるんだろうか」と悩んでいる方も多いと思います。
製造業・工場に転職を考える女性が最も不安を感じるのは入社後の職場での馴染みやすさですよね。
そこで今回は、製造業でも女性が働きやすい職場選びで見るべきポイントについてまとめました。
先にすべて紹介してしまうと以下の5つです。それぞれ詳しく解説していきます。
- 女性スタッフの在籍状況
- トイレ・更衣室・休憩室など設備面
- 配属先による体力負担や夜勤の形態
- 結婚・出産後も続けやすい制度があるか
- 実際に面接・職場見学で確認すること
- 国の認定制度で見極める(えるぼし・くるみん)
ポイント①:女性スタッフの在籍状況

まず1つ目は、現在その職場で実際に女性が働いているかどうかの確認です。
求人票に「女性活躍推進」「女性スタッフ在籍中」などの記載がある場合は、積極的に採用している職場の判断基準になります。
さらに確認を深める方法として、以下が挙げられます。
- 求人エージェントを通じて在籍女性数・比率を確認する
- 工場見学・会社訪問の機会に現場のスタッフ構成を確認する
- 転職口コミサイトで女性の実際の声を調べる
「女性が1人もいない職場」と「既に複数名が活躍している職場」では、初期の馴染みやすさが大きく異なります。
在籍している女性スタッフに直接話を聞ける機会があれば、入社後の職場イメージをより具体的につかむことができます。
参考:女性の活躍推進企業データベース(企業担当者向け)|厚生労働省
ポイント②:トイレ・更衣室・休憩室など設備面

2つ目は、トイレ・更衣室・休憩室など設備面です。
女性専用の設備が整っているかどうかは、毎日の快適さや長期定着率に直接影響する重要な要素。
工場によっては、女性の採用を本格的に始めてから設備整備が後手に回っているケースもあります。
以下の設備は特に確認が必要な項目です。
- 女性専用トイレ(個数・清潔さ・場所)
- 女性専用更衣室(鍵・ロッカーの有無)
- 女性用休憩スペース(男女共用か専用か)
工場見学が可能な場合は、見学中に実際の設備を確認するとよいでしょう。
設備が整っていない工場でも、女性採用に本気で取り組んでいる企業であれば「整備中」「整備予定」の説明がある場合も多く、企業の姿勢を判断する材料になります。
ポイント③:配属先による体力負担

製造業・工場への転職で失敗しないためには、具体的な作業内容と体への負担を事前に把握することが大切です。
同じ「製造業」でも、重量物を毎日扱う工程と精密な部品を検査するデスクワーク寄りの工程では、体への影響が大きく異なります。
その中でも女性が選びやすい職種の特徴は以下のとおりです。
| 職種 | 特徴・向いている人 |
|---|---|
| 検査・検品 | 座り作業が多い・細かい確認が得意な人向け |
| 組立・ピッキング | 軽量部品が中心・手先の器用さが活かせる |
| 品質管理補助 | 数値・記録が好きな人向け・経験後キャリアになりやすい |
| 食品・衣料品の製造 | 女性比率が高く、職場環境も整備されているケースが多い |
| 梱包・仕分け | 立ち作業だが重量が少ない・未経験OKが多い |
これらの職種は「軽作業」「未経験歓迎」「女性活躍中」と求人票に記載されているケースが多く、応募前の絞り込みに活用できます。
ポイント④:結婚・出産後も続けやすい制度があるか

製造業で長く働き続けるために、産休・育休・時短勤務の制度が実際に機能しているかを確認することは非常に重要です。
育児・介護休業法により、産休・育休は法律で保障されていますが、工場によっては「制度はあるが実際には取りにくい雰囲気」という職場も存在します。
時短勤務制度は3歳未満の子どもを持つ労働者への提供が法律で義務付けられており、1日6時間への短縮が原則です。
確認すべき項目は以下のとおりです。
- 過去3年以内に産休・育休を取得した女性社員がいるか
- 育休復帰後に同じ職場・職種に戻った事例があるか
- 時短勤務中の業務内容や評価の扱いはどうなっているか
制度の取得実績を面接・求人エージェント経由で確認することで、職場文化の実態を把握できます。
ポイント⑤:国の認定制度で見極める(えるぼし・くるみん)

最後に、働きやすい製造業の職場を見極めるには、えるぼし・くるみんなど国の認定制度を確認するのも効果的。
これらの指標は、企業が女性活躍推進に本気で取り組んでいるかどうかの客観的な判断材料になります。
主な指標と確認方法は以下のとおりです。
| 指標 | 内容 |
|---|---|
| えるぼし認定 | 女性活躍推進法に基づく厚労省の認定(1〜3段階)。採用比率・継続就業・管理職比率など複数基準を満たした企業のみ取得できるため、取組の実態が伴っている目安になる。 |
| プラチナえるぼし | えるぼしの上位認定。取組が特に優良で、行動計画の目標達成まで確認されるため信頼性が高い。 |
| くるみん認定 | 育休取得率などの育児支援実績を基準とした厚労省認定。育休・復帰支援の実態が伴っている証明になる。 |
| 女性の活躍推進企業データベース | 厚労省サイトで企業名検索が可能。女性採用比率・管理職比率・育休取得率を一覧で確認できる。 |
求人票や企業サイトに「えるぼし取得」「くるみん認定」などの記載がある場合は、積極的に活用している職場のシグナルです。
厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」では、企業名で検索してこれらのデータを無料で確認できます。
まとめ

本記事では、製造業で女性が少ない理由と働きやすい職場の見分け方について解説しました。
ここで重要なのは「女性比率が高い業種」と「自分に合う職場」は必ずしも一致しないということです。
設備が整っているか、産休・育休・時短勤務が取得できているか、残業が少なく休みやすいかなど、職場の仕組みと文化をしっかり確認することが長く働くための最大のポイントになります。
製造業で女性が少ないかどうかだけで職場を判断するのではなく、配属先の実態・設備・制度・相談しやすさを優先して確認することが大切です。
この記事を参考に、自分に合った職場選びの助けになれれば幸いです。

